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2008年8月14日木曜日

美しいものが好き - 日本人

手元に 売国奴 という鼎談集がある。鼎談者は、黄文雄、呉善花、石平の三氏だ。三氏とも祖国では芳しい評判の人たちではない。本の題名通りのように非難されている。しかし優れてレベルの高い日本理解者である三氏だ。その中で、呉善花氏は以下のように話されている。

私は日本というのは、美の国だといっているんです。一般的に、日本人が人間として何を目指すかというと、それは美なのではないかと思います。良いか悪いかよりも、美しいか醜いかを重要視する。どう生きたいかというと、正しく生きたいというよりも、美しく生きたいと思う。日本人はそうじゃないですか?
なぜ日本が物づくり大国になっているかということも、その技術は美を目指している。アートを目指している、と考えていかないと解けないと思います。
(中略)
心の細やかさは心の美しさでもあるという感覚は、現代日本人のものでもあるんですね。細やかな心をもってつくること、すなわち美しいものをつくることなんですね。(同書174 - 175)

呉善花氏の発言で、私は目から鱗が落ちた感じになった。なるほど、そうか、そうなんだ。日本人がよくいう美意識とはこういうことかと改めて明確に思い当たるに至った。黄文雄氏は、それを「誠」と「詐」との対比で論じ、石平氏は日本人の美学のキーワードは「清し」「潔し」だと論じる。そういう観点から見ると、日本人の行動様式、センス、人間関係などなどが、良く了解できる。卑近な例で申し訳ないけれど、私のWEB作りも、その通りである。自分自身の思考様式、行動様式も、何か、わかった気になる。我々が学んできた近代的思考方法は、善悪、正邪を機軸にした考えであった。ゆえに、美醜を基軸にした考えを等閑視していた気がする。この先は、自信を持って、「美醜」を機軸にした思考も考慮に入れた物言いをしなければならない。ただし、善悪、正邪に比べて、美醜に対する価値基準は難しい。各人のセンスが最大限発揮されるからだ。そのセンスを養うためにも、一級品、一流品といわれるモノを直にみる機会を多く作り、足しげく通うしかないだろう。

黄文雄/呉善花/石平『売国奴』ビジネス社 2007/10
上記の本は、日本、中国、韓国、台湾を考える場合、非常に示唆に富む一書です。購読をお勧めします。ただし、反日日本人には不愉快な本です。

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