韓国社会の大きな病巣になる問題

朝鮮日報 脱北者：平均所得は韓国の一般市民の3分の2
統一日報 裏窓　ソウル事情　犯罪に手を染める脱北者たち - 2008/08/15
聯合ニュース 脱北女性を売春で摘発、韓国入りから５カ月で - 200711/07

下二つの記事は、韓国における脱北者たちの犯罪実例記事だ。貧困と犯罪の関係は、世界各国の深刻な病巣だ。アジア、アフリカ、中東、旧東欧圏に多発している問題だ。多発していない地域を探す方が早道かもしれない。「脱北者の職業を類型別に見ると、正社員が34.9%、契約社員が17.9%、自営業者が15.1%という順で、無職は全体の3分の1を占めた。また、職業に就いている脱北者のうち、男性の平均月間所得は240万ウォン（約17万5400円）だったが、女性は144万ウォン（約10万5250円）にすぎず、格差が大きいことが分かった。」というのが現状のようだ。ここにあげられた数字は異常としかいいようがない。北朝鮮のように、在住民が、徹底的に閉鎖管理された国から脱出して、韓国にたどり着いた人びとに、現状の韓国人と同様の仕事が出来るわけがない。なおかつ、韓国は、職業、性差、出身階層、出身地、学歴等々で、差別意識が根強い国だ。人間は、霞を食べて生きているわけではない。「同研究院は「2007年には韓国へ入国した脱北者の78%が女性だった。しかし、韓国における職業教育の内容や、教育を実施する機関が男性を重視しすぎているため、女性の脱北者たちが働き口を求めるのが容易ではない状況だ」と話している。」。これは韓国独特の病巣だ。上記に引用した記事を考えあわすと、「無職は全体の3分の1を占めた。」とは、無職の大部分が女性だということだろう。こういう状態で、脱北女性たちに、どのように生計を立てよというのか。女性の場合、貧困と性が安易に結びつく。当然のように、実例記事の内容になる。また、脱北者の 78% が女性とは、どういうことだろう。男女比 22 : 78 には、あまりにも差が有りすぎる。他方、現在、韓国から日本への観光は３カ月のノービザだ。それを利用して、万のユニットで、韓国女性たちが売春目的で来日している。加えて、それらの女性たちを対象に、日用雑貨販売、娯楽等の商売をする人間たちまでが、彼女たちに付き添うように来日している。韓国、北朝鮮ともに、朝鮮半島には性差による特殊な問題が何か存在するのか。韓国、北朝鮮の現状は、朝鮮半島の社会的矛盾が、女性たちに圧し掛かりすぎている。彼女たちは、生まれた場所をうらむしか方法はないのか。逆に、朝鮮半島は、男性に比べて女性の方が、生活力があり、眼前の苦境を乗り切っていく力を有しているのかと思いたくもなる。それを利用し、たかるのが朝鮮半島男性どもか。この投稿 、私には不似合いだ。重すぎる。
* 註 *
「統一日報」という日本語の在日韓国人向けサイトから記事をリンクしたが、これぞといった「事例」がなく、仕方なしに掲載した。失礼。
タイで護送される北朝鮮女性たち。彼女たち、タイで生まれたわけではない。北朝鮮、中国を経て、タイに逃げ込んだ。途方もない距離を移動した。彼女たちは、バンコクの駐タイ韓国大使館を目指すが、韓国にたどり着いても、そこは安寧の場所ではない。

<参照>
PAN ASIA NEWS , 脱北そして売春
Searchina NEWS 脱北者の「売春・物乞い」に外交部が「違法性」を強調
米国国務省 Trafficking in Persons Report
世界各国の人身売買、幼児売春等々の報告書。PDF ファイルの方が読みやすい。2001年から 2008年までの各年次報告書を掲載している。