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2008年9月13日土曜日

曲がり角の洗脳教育

朝鮮日報 【社説】韓国近・現代史教育、健全な常識の下で

この社説、問題が拡散して、まとまりに欠く記事だ。ちょっと整理してみよう。(1) 米軍政下と米軍に関する問題。(2) 韓国建国の基礎となった5・10制憲議会選挙の問題。(3) 朝鮮戦争の問題。(4) セマウル運動の問題。この 4 点に関して、左寄り教科書が歴史事実を故意に選択し、北朝鮮史観と同様の記述があり、正しい歴史ではないと批判している。確かに持論を展開する場合、不利になる歴史事実を無視したり、故意に提示しないのは問題だ。歴史事実を基にした解釈は、歴史学研究者の裁量に任せられ、それに賛同あるいは反対するかは、各人の意識の問題だろう。しかし、それは教育の場で論じることではない。ゆえに歴史教育の難しさがある。その辺を日本の歴史教育は、かなり誤魔化している。韓国の歴史教育の場合、韓国政府に敵対する北朝鮮政府を視野に入れながら、韓国建国から現在に至る約 60 年間を正当化しなければならない。すなわち、南北とも同範囲の領土内で、その領土主権を主張し、なおかつ各々政府の正当性を主張しているからだ。ゆえに、我々日本の歴史教育とは基本的に異質なものであり、歴史教育というより、歴史を素材にしたプロパガンダ教育といった方が現実に近いだろう。そのためには、歴史事実の脚色、捏造、無視、が平気でまかり通ることになる。ゆえに、彼らにとって「正しい歴史」とは、「支配政権を正当化する歴史」となる。歴史的価値観は唯一で無ければならない。歴史認識についても同じだ。複数の史観があってはならない。この正当化を一般大衆に判りやすくする方法は簡単だ。善悪を設定すればよい。もちろん韓国、朝鮮半島、朝鮮(韓)民族の現状と過去の事実は全て善。その他は、全て悪。なんだか、古臭い大衆小説、田舎芝居、漫画を地で行くような手法だが、これが一番効果があるだろう。事実、韓国北朝鮮の現状を見れば理解出来るように効果絶大だった。ゆえに、社説結論部分にある「「日本による統治のおかげでわが民族の経済成長が実現し、近代文明を学ぶことができた」」という歴史事実ですら、「別の偏向へと流れている点を警戒しなければならない」といい、「大韓民国の国民を育てる韓国近・現代史教育は、健全な常識を持った国民が受け入れることのできる、バランスの取れた歴史教科書でなければならない」という結論が導かれる。善である彼らにとって、悪からの加護は絶対あってはならない。そんなことをすれば自分たちの正当性が崩壊するからだ。彼らのいうバランスとは、彼らにとって都合が良いバランスであって、本来の意味のバランスではない。この社説は、前政権の歴史教育の「偏向」からの「是正」を問題にしている。これまでの時代なら、この稚拙な手法による歴史を素材にしたプロパガンダ教育、すなわち洗脳教育は効果があっただろう。しかし世界の状況が変わっている。ひとつは北朝鮮の問題であり、もうひとつはインターネットの問題である。後者は中国も頭が痛い問題だ。前者の北朝鮮の問題は、韓国の太陽政策に表されるように、韓国は、その経済的視点からは南北統一を望んでいないということだ。勿論、南北統一は、政治的スローガンとして、いまだ絶大な有効性と効果がある。しかし、世界の誰しもが、南が本気で南北統一に向かっているなぞ考えていない。国民もそれを理解している。であれば、北との比較で、南の正当性を声高にいう必要が無い。事実、この 10 年間、親北の教科書が使われていた。残る悪は、「日」「米」で十分だ。しかし、経済、政治、軍事では、到底、米国には歯が立たない。加えて「日本による植民地支配から韓国を解放した米国」という「歴史」もある。1000年間、中国の属国であったが、国名は保持できた。しかし我々は日本の支配下に入り、亡国の憂き目にあった。日本の敗戦をきっかけに、再び建国の歩を進めた。日本の敗戦がなければ、現在の我々はない。日本は敗戦によって自信を喪失している。日本は憲法上の制約から、米国のようにすぐさま軍事行動を発動しない。韓国は、日本が専守防衛だということは日本人より知っているかもしれない。なおかつ小中華思想の裏返しの華夷思想もしっかり根付いている。反日政策は、韓国政権にとって、自己を正当化する格好な政策である。日本の敗戦という弱みに付け込んで、種々の実利的要求が出来る。とともに韓国大衆にも理解されやすい。韓国大衆の政権に対する、あるいは現状の生活に対する不満のガス抜きにも絶大な効果を表す。しかし近年、経済的視点からは大いに問題がある。対日感情が揺れることになる。使い分け、すなわちダブルスタンダードになるしかない。このダブルスタンダードの維持にはかなり困難が伴うだろう。破綻は目に見えている。後者のインターネットに関して。情報に関して、支配と被支配を考えるなら、支配側は情報を一手に保持する。被支配側は、支配側の選択した情報だけを享受できる。太古の昔から現在に至るまで、この構図は持続している。ゆえに、被支配側では「噂」というものが重要であった。その噂にしてもかなり地域限定的だ。インターネットは、いままでの情報の概念を変えてしまった。従来と基本的に異なる情報として、「双方向の情報」、「地球規模の情報」がインターネット上にはあるだろう。従来からの情報の視点からみると「情報の拡散」である。こうなると、従来からの情報操作による唯一の価値観だけからの観点が崩壊する危機に瀕する。現在の韓国、中国の権力支配側にとっては危機的状況だ。ゆえにインターネットの管理が両国とも厳しい。しかし、それをかいくぐって、従来では知らされていなかった情報に接する人間が出てくるだろう。韓国は、この 2 点を考慮しない限り、歴史を素材にしたプロパガンダ教育、洗脳教育は破綻するだろう。プロパガンダ教育を実行している間は、いくら綺麗事をいっても誰も信用しない。すでに、それらが崩壊する兆しがある。再度、記してみよう。「「日本による統治のおかげでわが民族の経済成長が実現し、近代文明を学ぶことができた」」という文言が、韓国主要メディアに掲載されている事実がある。このような文言は、現在は、新聞だけかもしれない。早晩、TV にも波及することは目に見えている。インターネット上ではどうか。大部分の韓国人は、従来から与えられた情報ではない、彼らにとって新しい情報を黙ってみている。
朝鮮戦争当時の写真(上)。写真(中)には1908年と説明がある。背景からすると、それは間違いだ。これを捏造という。しかし掲載した本人は、言われたまま、正しい年代と思っているだろう。悲しいことだ。写真(下)は説明を必要としないだろう。

<参考>
東亜日報 [社説]「国家アイデンティティ」を生かす教育―文化ー放送の改革が急がれる
mk2yang22의 블로그 - mk2yang22のブログ - 訳
このサイトは、必見に近い。朝鮮戦争当時の写真、古い人物写真が大量に掲載されている。遺体が並ぶ写真もあるので、閲覧に注意。
1940년대~60년대 남북한 사진자료
- 1940年代~60年代南北朝鮮写真資料 - 訳
ここも大量の写真が掲載されている。上のサイトよりも生活臭がある写真が多い。汽車の写真が多いもの特徴だ。

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